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犬や猫、その他動物を飼い始める方へ
動物を飼うということは、動物の命を預かることです。飼い主になったら、動物が健康で安全に暮らせるようにするとともに、社会や近隣に迷惑をかけないようにする責任があります。動物とともに楽しく暮らしていくためには、飼い主にモラルとマナーが求められます。
飼い主になるということは、全てに責任を持つということです。
命を預かる責任
- 快適で安全な環境を提供する
- 老いに向き合う(介護が必要になる場合も…)
- 命を終えるまで飼い続ける(人の都合で左右しない…)
社会に対する責任
- ルールやマナーを守る
- 人に不快感や危害を及ぼさない
- 周辺地域を汚したり、迷惑をかけない
- 自然環境に影響を及ぼさない
飼う前に考えたいこと
動物に関する正しい知識をもっていますか?
動物の種類によって習性や寿命、好む生活環境が異なります。食べさせてはいけないもの、かかりやすい病気の予防法等の知識をもちましょう。
毎日きちんと世話ができますか?
生き物なので、フンもすれば部屋を汚すこともあります。犬であれば散歩の必要があります。飼い主にもその散歩に必要な体力を求められます。
住環境は整っていますか?
ペット可の集合住宅も増えてきましたが、諸条件が定められている場合がありますのでチェックが必要です。複数の世帯が生活するマンションやアパートでは、臭いや鳴き声等が近隣の迷惑にならないような細やかな配慮が必要です。一戸建てでも、借家の場合には大家さんの許可や、動物の種類や大きさに合わせた飼育スペースを確保しなければいけません。
動物を飼う経済的余裕はありますか?
毎日のエサやケージ、トイレ用品。動物病院でのワクチンの接種や不妊・去勢手術の費用、予期せぬけがや病気など、意外に費用がかさみます。年間にかかる費用×寿命=一生にかかる費用となり、とても高額です。
家族の同意は得られていますか?
家族がいる家庭で動物を飼う場合は、家族の協力が不可欠になります。動物の飼育に反対する家族がいると動物がストレスを感じたり、社会性が阻害されたりします。家族の中にアレルギーを持つ人がいないことも重要です。
※上記の課題の解決策が見つからないのであれば、飼うべき時期でないと判断することも必要です。逆に責任が持てれば動物との楽しい生活が待っています。
飼い始めたら守らなければならない事
犬の場合
- 必ず登録(生涯1回)と狂犬病予防注射(毎年1回)を受けましょう。
- 交付された鑑札と注射済票は犬の首輪等に装着しましょう。
- 飼い主が変わったり、犬が死んだときは、届け出が必要です。
- 放し飼いは近所迷惑や事故を引き起こす原因になるのでしてはいけません。
- 散歩は、リードや綱でつなぎ、充分コントロールができる人が行いましょう。
- 散歩の時の犬のフンは持ち帰り道路や公園、他人の土地を汚さないようにしましょう。
猫の場合
- 室内飼いをしましょう。上下に動ける空間、清潔なトイレ、爪研ぎの場所を作ることで、ストレス無く飼うことができます。交通事故や病気からも守れ、ご近所に迷惑をかけることも無くなります。
- 飼い猫のしるしとして首輪や迷子札をつけ、迷子や怪我をして保護されても飼い主の連絡先がわかるようにしましょう。犬でも猫でも子が生まれて困るのであれば不妊・去勢手術を受けさせましょう。
その他の動物を飼う場合もその習性・病気や感染症正しい知識を持ち、最後まで責任を持って飼いましょう。飼えなくなった場合でも捨てたりせず、責任を持って次の飼い主を探しましょう。
野良犬や野良猫にエサを与えるのは、やめましょう。放れた犬を見かけたら、役場・警察署・動物愛護センター等に連絡してください。
こんな時は、どうする?
飼い犬、飼い猫がいなくなった…
できるだけ早く多くの手段を講じて捜すことです。時間がたつほど発見が困難になり、事故にあう確率も高くなります。
自分で探す
犬の場合
自宅近辺の道路、近所の家の庭公園等を重点的に捜します。犬の名前を呼びながら捜すと効果的です。通常なら半径500m程度のいる可能性が高いのですが、若い雄犬で1日10数キロも走った例や、都会では電車に乗ってしまった例があります。
猫の場合
家の中を十分に捜します。次に車の下、植え込みの中、縁の下などを重点的に捜します。特に家の外に出たことの少ない猫では、このような物陰にうずくまっている場合が多いようです。通常なら半径300m程度の範囲にいる可能性が高いのですが、発情期の雄猫では500m位の範囲を捜す必要があります。
関係機関に問い合わせる
最も情報を多く持っている可能性の高い市町村と動物愛護センターに電話で問い合わせてください。また同時に動物愛護センターに「逃亡届」を出す事により、早期発見につながります。
また、保護した人が届け出るケースもありますので、警察署の会計課(落し物係)にも問い合わせましょう。
万一事故等で死亡した場合も考えられますので、国道・県道・町道の道路管理者にも問い合わせてみてください。
犬にかまれた…
日本は、狂犬病の清浄国なので、不必要に心配することはありませんが、犬の口の中にはいろいろな雑菌がいますから、傷口の洗浄消毒をして、できるだけ早く医師の診断を受けましょう。
同時に、動物愛護センターに被害について連絡してください。県の条例で、犬が人に危害を加えたとき、犬の飼い主はその事故について届け出ることが義務付けられています。さらに、かんだ犬に獣医師による狂犬病の検診を受けさせるとともに、事故の再発防止を図らなければなりません。
狂犬病は海外の多くの国で発生しており、発病すれば致死率がほぼ100%になる恐ろしい病気です。日本に侵入してきたときに備えて、飼い犬には年1回の狂犬病予防注射を受けさせることが必要です。
海外で犬や野生生物に咬まれた場合は、現地の医療機関にかかり、帰国後すみやかに医師の診断を受けてください。狂犬病多発国への渡航には、人の狂犬病ワクチンもありますので、あらかじめ受けておくと安心です。
- 津山警察署会計課(落し物係) Tel 0868-25-0110
- 岡山県動物愛護センター Tel 086-724-9512